2015-07-22

安倍さん、相手をバカにしてちゃ正論でも伝わりませんよ。

■ 反安保法案の人の頭はお花畑か?

僕はアンチ安倍政権の立場で、今はどうやったら安倍政権を倒せるのかということしか考えていませんが、おそらく安保関連法案容認派が思っているほど頭の中はお花畑ではないのではないのではないかと思っています。

日本を取り巻く安全保障環境が複雑かつ深刻化しているというのは、ある程度安倍首相のいう通りでしょう。

それでも反対する理由は明白です。一つには意見の法案は論外ということで、もう一つは強引な手口が民主的でなく国民をバカにしており、とても危険だと思っているからです。

つまり法案とか安全保障環境以前の問題。その点においては慶応大学の小林節教授が改憲派であるにも関わらず反安倍を標榜するのと同じです。

まあ、この辺りのことを語る人も多いので、別に今更専門家でもない僕が語る必要もないでしょう。

では具体的に、今日本は安全保障について真剣に考える必要があるのでしょうか?
安倍さんが語る安全保障環境の話は、ただ戦争ができるマッチョな国になりたいための方便なのでしょうか?

僕は安全保障については真剣に考える必要はあると思っています。でも安倍さんの安保法案に関する説明には軽いイラ立ちと怒りを覚えます。

それが手前勝手な作り話であるからではありません。それは安倍さんが国民をバカにしているからです。

■ 日本の安全保障を真剣に考えなければいけない理由

もし安倍さんがいう集団的安全保障の必要性があるなら、それは下記の理由からです。

アメリカに尽くさないと、日本は守ってもらえないから。

こういう言い方をしてしまうと反発されてしまうかも知れないので、もう少し丁寧に説明しましょう。

日本の平和憲法も第9条も素晴らしい理想をもったものではると思うのですが、それが成立したのには当時の時代背景があります。

第二次世界大戦末期からアメリカの関心はすでに冷戦にあり、反ソ・反共というのは深刻な課題でした。その中、一刻も早く日本を西側陣営に引き込む必要がありました。

だから「お前、大戦中は相当無茶したけど、俺が仲間として守ってやるから平和憲法受け入れてうちの陣営に入れ」ということで今の日本国憲法ができました。

それは言ってしまえばwin-winの関係で戦後46年は機能していました。アメリカとしてはどうせソ連を封じ込めるために東アジアに戦力を投下せざるをえなかったですし、日本が共産化するリスクをなくせるなら日本を防衛することは然程高くないコストでした。

日本からするとアメリカに守ってもらって、自らは経済発展を最優先させられるというメリットがありました。

しかし冷戦が終わると状況は変わってしまいます。ソ連とか共産化の脅威は薄れましたし、アメリカ自身が超大国としての影響力を保持するのが難しい状況になり、国民も「アメリカが世界の警察官であるべきではない」と思うようになってきました

つまりアメリカが日本を守る理由が著しく低下してきたのです。
(ちなみに日米安保ではアメリカは議会の承認がないと日本を守れないことになっています)

だから「アメリカさんの機嫌を取らないと守ってもらえなくなるぞ!」という風になるのです。

これは意外と切実です。一部の自民党議員が真剣に集団的安全保障は大切だ!という気持ちもわかります。

■ 安倍政権が本当の理由を説明しない理由

でも、誰も「日本はもはや守る価値があまりないから、アメリカの機嫌を取らないと守ってもらえなくなるぞ」ということを説明しようとしません。

もちろんそんなことを言って喜ぶ国民は少ないでしょう。
でもこのことに触れないで集団的安全保障の大切さを説明しようと思っても無理です。

ホルムズ海峡とか火事とか言っているだけじゃ問題の本質は伝わりません。

にも関わらず安倍政権がその説明をしようとしないのは、国民をバカにしているからだと思うのです。

「どうせ国民に歴史的経緯を話しても理解できないんだから、そんなリスキーな説明をするな」と考えているとしか思えません。

安倍政権は様々な局面でこういう国民をバカにした思想を持っているのではないかと感じさせます。

「大して中身がなくてもアベノミクスと大上段に銘打って株価対策をすれば国民は満足だ」
「オリンピックを東京に招致すれば、国民は喜んで細かいことは気にしないだろう」
「嘘でも堂々と"under control"と言い切った方がウケはいいだろう」
「NHKを押さえて、大手メディアのトップとメシ食って良好な関係を作っておいたらそんなに叩かれないだろう」
「特定秘密法さえ通しちゃえば後は特定秘密に指定しちゃえばいいし、みんなも直に忘れるだろう」
「解釈改憲で既成事実を積み重ねれば、後はなんとかなるだろう」
「違憲でも、法案さえ通しちゃえば来年の参院選までにはみんな忘れるだろう」
「難しい安全保障の話よりも、わかりやすい国立競技場のことを白紙撤回すれば支持率は回復するだろう」

と。

きっと安倍さんは自分のことを狡猾な戦略家だと思っているのでしょうが、すべてが底が浅く見通せてしまう。国民からしてみれば、自分たちがバカだと思っている人からバカにされているのだから、これ以上腹立たしいことはありません。

あらためて言わせてもらいますけど、安全保障の問題はとても難しくて色々な議論の必要があると思います。でも、国民をバカにしたような上っ面のことだけ話してもだれもついて来てくれませんよ、安部さん。


what's "my wife's camera"?

No comments:

Post a Comment