2014-03-02

安倍ちゃんが歴史に名を残すためには。


それにしても安倍ちゃんは何かにつけ話題に事欠かない首相だ。

好き嫌いは別として、信じるところに向かって全力で次から次へとできる手立てを打っているからなのだろう。

だから安倍ちゃんのことを「極右だ」とか「バカだ」と批判する声は後を立たなくとも、「腹黒い」とか「悪徳政治家だ」という声を聞くことはない。

しかし一生懸命やってりゃいいという問題では勿論ない。
首相なんだから国益を確保しつつ、国をいい方向に導いてくれないと困る。
そして人々はその基準に照らして安倍ちゃんを評価すべきなのだけれども、彼に対する評価はどうも感情的に走りがちだ。

本来なら彼の政治信条に対する評価と、それを実行するための手腕に対する評価の二つの評価がなされるべきなのに、政治信条が強すぎるために感情的なアレルギー反応が噴出ししてしまう。

僕自身、政治信条においては安倍ちゃんとはかなりの面において相容れない。でも安倍ちゃんの立場に立って、彼が実現したい政策を実現する手腕を評価してみると、さすがに前回の失敗から学んでいるのか、中々に上手い運営をしていると思う。

しかしいくら衆参両院握っていて政権運営が上手くともできることとできないことがある。集団的自衛権の容認を進めることは今の安倍ちゃんにはできない。

今の彼にはその政治的リソースはない。

安倍ちゃんを支えていた景気に対する期待も消費税の導入と第3の矢が放たれなかったことによって失速するし、外交においても靖国問題で完全に全方位的に防戦一方。強行して閣議決定しようとしても、何かあったら最高裁が違憲判決を出すのは自明の中、どう考えてもうまくいくわけない。

そしてそれ以上に決定的にうまくいかない理由がある。それは安倍ちゃんがかなり右寄りの政治家だと思われているということだ。右バッターが歴史に残るようなライト線ギリギリのホームランを打つことは至難の業だ。

僕は立憲政治についての基本がわかっていない安倍ちゃんに憲法をいじって欲しくないと思っているので、解釈改憲だとかには猛反対だし注意を怠ってはいけないと思っているけど、基本的には大丈夫なんじゃないかと思っているのはそんな理由からだ。

しかしそんな安倍ちゃんでも日本の歴史に名前を残すことができるチャンスがあると思っている。それは安倍ちゃんがかなり積極的に取り組んでいることだ。そしてそれは世界から極右だと思われている安倍ちゃんだからこそ実現する可能性があることだ。

北方領土の返還だ。

詳しい歴史は割愛するけど、帝国主義/冷戦的コンテクストで奪われ、アメリカに従属するサンフランシスコ体制の中で奪還できず、いつの間にか周辺が伏魔殿化したのが北方領土問題だ。

それが今、久しぶりに北方領土問題が進展する千載一遇のチャンスが来ていると元外務省ロシアスクールのエース、東郷和彦氏は言っている

ロシアは様々な国境問題を確定したがっているし、実効支配しているにも関わらずプーチンも「原則引き分けで領土問題をやりましょう」と言っている。
もちろん安倍ちゃんだって領土を奪還したい。人権問題などから主要国のトップは誰も参列していないのに、ソチオリンピックの開会式に行ったし、オバマ、パク・クネとはほとんど話もしていないのに、プーチンとは5回も話している。

間違いなく安倍ちゃんは北方領土でも得点を上げたがっている。
そして比較的リベラルな政治スタンスを取る僕も事態を進展させて欲しいと思っている。恐らく日本人の大半はそう思っているのではないかと思う。

いわば日本人の悲願とも言える北方領土問題、安倍ちゃんなら前に進めることができるかも知れないのだ。

ちょっと技術的な話になるけれども、4島をロシアがすべて実効支配している中、それらをすべて即時返せというのはロシアの立場からすると「引き分け」としてはありえない。他方、日本からすれば日ソ共同宣言に従って色丹・歯舞の2島は最低でも即時返還してもらわないと話にならない。となると2島と4島の間のどこか、つまり2島+αというのが現実的な交渉の開始点になる。

しかし日本にはいつからか4島一括返還以外は受け付けないという論調が出来上がってしまっている。だから普通の首相が2島+αと言ったら猛烈な反発は必至の状態にある。

実効支配される時間が長くなればなるほど回復は難しくなるにも関わらず、現実的な交渉をしようとすると「日本固有の土地に対して妥協するなんてけしからん売国奴だ!」と息巻く輩が出てくる。

そういう勢力を黙らせるには一つしか方法がない。最も右に位置する首相が「2島+αで行く」とリーダーシップをとることだ。そして安倍ちゃん以上にそれに相応しい首相はいないし、今後も出てこないだろう。いや、出てもらっては困るし。

というわけで北方領土問題を進展させることができるのは安倍ちゃんしかいないと本気で思う。そして在任中にそのことが出来れば、日本の現代史に名を残すに値するだけの偉業として評価されると思う。

靖国を参拝した時点で政治的リソースをかなり吐き出しちゃってるのだから、集団的自衛権だとか身の丈知らずのことに取り組まないで、北方領土の一点にこれからの任期を費やして頂けないでしょうか、安倍首相。


追伸:
時々顔がえらく浮腫んでいることがあるのが気になります。首相は激務だと思いますので、ストレスの元になるいらぬ火種は起こさずにみんなが喜ぶことに注力して頂きたいと心から思うのです。


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