2012-01-06

電子書籍をめぐる視座



このところ電子書籍に対する言説が変わってきた気がする。
少し前まで電子書籍に期待感を持っていた人も、あまり期待しないというようなことをいうことが増えてきたという印象を受ける。
そこまで言わなくとも、電子書籍、電子書籍と騒ぐ人は減ってきた。
日本の本の流通の中核をなす取次店問題などで日本の電子書籍市場が活況を呈しておらず、盛り上がりに欠けるというのはわかる。

でもそこにひとつの視座が抜けていることを指摘したい。
それは言論の場で声の大きい人のほとんどが東京などの大都市圏に住んでいるということだ。

大都市圏に住んでいれば大抵のものは手に入る。Amazonも日本では送料が簡単に免除されるので本はノーストレスで入るものという印象だろう。でも世界のほとんどの地区ではそうはいかない。国土の広さの問題もあるし、流通の問題もある。だから電子書籍が流行る。
印象でいうと本好きはiPadではなくKindleで本を読んでいることが多いが、彼らはあまりストレスを感じているようには思えない。

念のためにいっておくと、私は紙の本が大好きだ。若い頃は文庫本をいつも尻ポケットに入れて悦に入っていた。装丁の美しさにもそれなりに興味がある。
でも"some items cannot be shipped to the address you select" とか言われると、そんなことはどうでもよくなる。電子書籍のことを論ずるのは多くの場合は本好きだろう。だから紙の本を手にする欲求が過大評価されるのだろう。
でも多くの論者が「読みたい本を読みたい時に手に入れたい」という欲求が叶わない人がいるということを見落としているのではないか。

・・と田舎島に住んでいるとついつい愚痴りたくなってしまうのだ。

what's "my wife's camera"?

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