2010-11-12

2010年ヒット商品ランキング。



日経トレンディーのPodcastを聴いていたら、早くも2010年度のヒットランキングが発表されていました。

このランキング、日本にいるときは「へえ」くらいにしか思っておらずあまり気に留めていませんでしたが、海外にでると少し受け止め方が違ってきました。ひとつには日本でどのようなものが流行っているのかを知るとてもいい材料となることです。

そしてもうひとつにはそもそもヒットランキングというもの自体が極めてアジア的だとあらためて思い知ったということです。

よく言われることですが、欧米では個人主義なので国民全員がいっせいに「これがいい」と購入に走ることはあまりないという印象です。しかし日本を始め、韓国や台湾などの東アジアの情報感度の高い国はこの傾向があるという気がします。まあ、そういうトレンドに走る国民性を「自我がない」と批判される方もいるかも知れませんが、それは同時にマーケティングが高度に発達する原因にもなるわけで、善悪で語るよりも国民性として面白がったほうがいいのかもしれません。

というわけで、ヒット商品ランキングベスト30位の雑感を。

1位   食べるラー油
    → これに日本中が走ったのはまさにアジア的。個人的には桃屋のものなら自家製のもので対抗できると思いますが、鳩カフェで食べたペンギンさんのものは本当に美味で脱帽。

2位   3D映画
    → 「アバター」はそれなりに面白い映画体験だったが、3D映画が定着するかは疑問。良質のドラマなら3Dの必要もないですし。

3位   「iPhone4」
    → まあ、2007年の1月にiPhone初号機の発表を見て「これこそがオレが欲しかったものだ!」と大興奮した身からすれば、iPhone4の登場はただのバージョンアップ程度のインパクト。

4位   「ローソン プレミアムロールケーキ」
    → 実物はもちろん知らず。でもなぜだか「まるごとバナナ」を思い出した。

5位   「iPad」
    → iPhone同様、これの真の意価値人口に膾炙するまではちょっと時間がかかるでしょう。私も「紙」による読書体験は特別だと思っていた時期はありますが、今はその考えを翻します。でも我慢して二号機が出るまで買わないんだから。

6位   「ポケットドルツ」
    → OLメインターゲットのランチ後歯磨きマーケットに特化した電動歯ブラシ。ふうん。

7位   「低価格LED電球」
    → これは素直にありがたい。

8位   「チンしてこんがり魚焼きパック」
    → これ興味あったんだよなあ、マクロビを始めるまでは。でも妻がマクロビを始めたと同時に電子レンジを捨てたのでもはや我が家には関係のない製品。でも一人暮らしの男性や老人に重宝されているのを聞くとやはりなかなかの商品だといえるでしょう。

9位   「ハリナックス」
    → コクヨの針なしホッチキスの進化系。知る限り針なしホッチキスは7,8年前からあるのですが、ようやく時代がついてきたのでしょう。伝票とレシートをくっつけることくらいにしかホチキスを使わないうちの店でも近々これは導入予定。できることからやらなくちゃ。

10位   「1杯でしじみ70個分のちから」
    → なんか似たような商品が少し前からあった気がするんだけど、シェアで「あさげ」を抜いたというのはスゴイよな。


以下11位から30位はかいつまんで。

11位 平城遷都1300年祭
12位 アタック ネオ&トップ ナノックス
13位 ルルド マッサージクッション
14位 Pocket WiFi
15位 怪盗ロワイヤル
16位 鮮度の一滴
17位 エアマルチプライアー
18位 ジガゾーパズル
19位 NEXシリーズ
20位 共同購入クーポン
21位 フリクションボールノック
22位 キリン 午後の紅茶 エスプレッソティー
23位 バンド1本でやせる! 巻くだけダイエット
24位 Big America
25位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
26位 香る防虫剤
27位 JANJAN ソース焼きそば
28位 角ハイボール缶
29位 ミルミル
30位 アナログトイ

14位のポケットWiFi、グアムでも同様のサービスが始まった。サービスの利用者がどこまで伸びるかにちょっと注目してます。

19位のNEXシリーズ。たしかに一眼使うとミラーのありなしに関わらず、それなりにそれっぽい写真は撮れるけど、ほとんどの人が結局はカメラの構造を理解しないでその長所を生かしきれない。ミラーレスだって安い買い物じゃないんだからもっと勉強宇した方が価値がでると思うんだよなあ。

23位の「巻くだけダイエット」。いつになったらみんなはダイエットの基本は「消費カロリーを摂取カロリーよりも上回らせる」ことに尽きるという単純な事実に気づくのだろう。食うのを自制して、運動しろ!

25位、「もしドラ」。これは昨日書評を書いたからそれを参考されたし。

30位、「アナログトイ」。1984年のロス五輪の年にコカコーラから売られていた空回りが快調なヨーヨーと、1982年マクドナルドで売られていた剣玉「マックボール」が私のアナログトイの原点。腕に覚えはあります。今のガキども。かかってきやがれ。

そして28位の「ハイボール缶」。
実は今日このブログを書きたかったのは昨年から続くこのハイボールブームについて触れたかったから。

ご存知の方も多いかも知れませんが、若者のアルコール離れが叫ばれて久しいです。特にハードリカー離れは著しい。これは何も日本に限った現象ではなく世界的なものなんです。

とくに日本ではハードリカーはまったくといっていいほど売れず、1992年のバーボンブームを最後にハードリカーはまったく売れなくなってしまうんです。途中ワインブームや焼酎ブームはありますが、ハードリカーはだめ。

その中で日本のプレーヤーで一人ハードリカーを売ろうと気を吐いていたのがサントリーです。
1995年には森高千里を広告に起用してキャッチーなコマーシャルソングで「サントリージン」を売り出したのを記憶されている方もいるかも知れませんが(♪ジン、ジン、ジン、紅茶とジンでイギリス人♪ジン、ジン、ジン、コーラとジンでアメリカ人♪というあれです)、やはりサントリーはずっとウィスキーにアイデンティティーを置き、どれだけ「ウィスキーはもはや売れない」と言われても膨大なマーケティングバジェットを使って宣伝してきたか知れません。

それはやはりサントリーが寿屋時代から創業者の鳥井信治郎氏がウィスキーにこだわって「山崎」を作ってきたという社史にも関係あるとは思うのですが、はたから見ると「ウィスキーに金を突っ込むのは無駄だろう」と思えるようなときでさえずっと投資してきました。

その努力がついに実って昨年のヒット商品ベスト30位以内に「ハイボール」が入り、そして今年の「角ハイボール缶」です。これは一人のウィスキーラバー、そしてハードリカーウォッチャーとしては感無量です。
サントリーの努力にスタンディングオベーションをせざるをえません。

私はたまたま以前ハードリカーの広告に携わったことがあるので(自ら志願してのことですが)、ちょっとその辺りの事情がわかっていますが、恐らくヒット商品の上位にいる商品はどれにも開発者の不断の努力と尽きざる情熱が影にはあるのでしょう。

そんなことを考えてウィスキーを啜りながらこのランキング表を見ると、また一味違った味わいが楽しめるのです。


what's "my wife's camera"?

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