2010-09-15

姉と夫。



先日母が4年前に亡くなった叔母、母の妹の葬儀の話をしていた。

しばらく病気を患っていたこともあり、叔母と叔父の間では葬儀のことも生前話し合われていたようだった。
しかし母は叔父が叔母の意図を誤って汲んでしまったために、葬儀が叔母の遺志から少しずれた形で行われたのではないかと思っている。そしてそのことを残念に思っている。

母はとても仲のよい三人姉妹の次女だった。成人した後も姉妹全員が比較的近いところに住み続けたこともあり、親密さは失われなかった。だから母は妹である叔母の性格や考えは嫌というほどわかっており、叔父の判断は誤っていたと思ったのだ。

しかし母は叔母のことをどれだけ知っていたのだろうか。

もちろん母の知っている叔母はいつわりのなり叔母だろう。しかし叔母には母の知らない顔もあったのではないか。姉妹で一緒に過ごした時間と結婚してからの時間だと結婚後の時間の方が圧倒的に長い。叔母には三人姉妹の末っ子という顔の他に、妻として母としての顔があった。そこには母の知らない叔母もいたかも知れない。もちろん妻として叔父の愚痴を母にこぼしたこともあるかも知れない。子育てのことで母に相談したという可能性もある。

母は夫婦には血のつながりはないが、姉妹には強い血縁があると思っているかも知れない。
でも生涯で叔母とすごした時間は母よりも叔父の方が圧倒的に長いというのも事実だろう。どうして夫である叔父よりも姉である母の方が叔母のことを理解していると言い切れるだろうか。

葬儀が果たして叔母の遺志に即していたのかどうかを知る由はない。
でも「彼に頼んだらこんなものよ」と叔母がいたずらっぽく言う声が草葉の陰から聞こえてきそうな気がする。

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